【三浦コラム】ホーカーセンターでの食器片づけ義務違反に罰金(9月1日)について

シンガポールでは、今年(2021年)9月1日よりホーカーセンター(政府管轄の屋台街)での食器片付け義務違反者には、1回目は書面での警告、そして2回目からは罰金が科せられるようになります。

NEA | Mandatory For Diners To Return Dirty Trays, Crockery And Clean Table Litter At Hawker Centres, Coffeeshops And Food Courts

シンガポールに住んでいない方には、「何それ?」と思う方もいらっしゃるかも知れませんが、ホーカーセンターには使用した食器等を片付ける清掃スタッフいます。食事を終えた人は、自分が使った食器やお盆はそのままテーブルに置いて去るのが通常でした。
近年は片付け用の棚も設置されるようになり、自分でお盆に乗せた食器を持っていく人も見られるようにもなりはしましたが、多くの人たちがそのまま置いていくというのが変わらない風景でした。*6月1日から義務化施行

新型コロナウイルス対策も相まって、食器片付けの義務強化は罰金を伴うもので、今までの呼びかけとは異なり、後戻りできないものです。

日本人にとっては自分の食べた食器類は自分でさげるというのは、日本では当たり前すぎて抵抗はないと思えます。

ここでひとつ注目したいのが、義務化以前にシンガポールに住む日本人の間で、たびたび持ち上がった話題です。
面白い点ですが、在住日本人の中では「自分で片付けるべきだ」「いや、片付けをするお年寄りの仕事を奪うべきではない。そのままでよいのだ」ということ。

では、シンガポール人はどう考えているのか?と周囲のシンガポール人の言動を思い起こすに「片付けをするお年寄りなどの仕事を奪うべきではない」という考えは、一般的には聞いたことがありません。
どう思っているか?と言えば、相手の仕事を思い図るというよりも、当たり前のように「自分がやることではない」という考えの方が主流です。

ある面、相手の立場になってものを考えてしまうという日本人らしい思考だろうとも思いました。

ただ、そのことに関してはNEA(national Environment Agency)のウェブサイトに、正式なQ&Aがありました。
上記ウェブページのAnnexAのQ&A 10をご一読ください。
10. Will cleaners lose their jobs if I clear the trays for them?
回答では、仕事がなくなることはありませんと明確に回答しています。

改めて、その点を疑問に思うシンガポール人もいるのだろうか?と考えた次第です。
皆さんはどう思われますか?

(ご参考)ホーカーセンターマップ
https://www.nea.gov.sg/our-services/hawker-management/overview