【お知らせ】シンガポールの新型コロナウィルス(COVID-19)対策 規制緩和 11月8日発表
シンガポールは、徐々に規制緩和に向けて歩みを進めています。
先に出された安定化フェーズの4週間延長(2021年11月21日まで)の見直しが発表されました。
以下、発表の抜粋をご参考にしてください。
11月8日時点での現状
- COVID-19の新規症例の増加は緩やかに。
- 市内感染ケースの週ごとの比率は減少し、現在は0.8から1.0程度で推移。
- 病院や集中治療室(ICU)でのCOVID-19患者の総数は依然として多いものの、その数は安定。
感染者数抑制には、ワクチン接種とブースター接種の進歩が大きく貢献。
反面、ワクチン未接種者が重症患者やICU患者の大部分を占めており、医療システムに負担。
ワクチン接種状況に応じた安全管理措置(VDS Vaccination-Differentiated Safe Management Measures)は、今後の重要な要。
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感染リスクから社会的に最も弱い立場にある人々を保護するために、一部の対策を慎重に緩和。
規制緩和策
- VDSチェック可能な飲食店において、同一世帯から5人までの完全なワクチン接種者が一緒に食事可能
- ワクチン接種完了した人を対象に、スポーツや一部のMICE(Meeting, Incentives, Conferences and Exhibitions)イベントなどの活動を試験的に再開。ただし、抗原迅速検査(ART Antigen Rapid Test)キットを用いた検査を追加することを条件。(VDS+ART)
- 来年度からの、学校でのより大規模で安全な学習活動の再開に向けて取り組み。
- これまでのワクチン付き渡航レーン(VTL Vaccinated Travel Lanes)の経験から、安全な方法で空の旅を再開できることが判明。旅行要綱をさらに簡素化。
COVID-19の状況と医療に関する最新情報
- 1日の患者数は約3週間前から安定。
- 1日の平均患者数は3,000人以上で推移。
- 99%近くの患者は、症状が軽いか全くない状態、大多数の患者は自宅で十分に回復することが可能。
- 酸素吸入が必要な患者の割合は、過去28日間で全症例の0.8%、ICU治療が必要な患者の割合は0.3%。
- 集中治療室(ICU)の症例数は約140例で、現在のICUベッド数の70%を占めており、高い水準ながらも安定。
- 病院での緊急治療を必要としないCOVID-19患者を受け入れるために、ここ数週間、COVID-19治療施設(CTF COVID-19 Treatment Facilities)と地域隔離施設(CIF Community Isolation Facilities)を積極的に拡大。
Home Recovery Programme(ホームリカバリープログラム)のさらなる拡大
- 2021年11月10日から、既定の家庭復帰の最低年齢を5歳から3歳に引き下げて、ホームリカバリープログラム(HRP Home Recovery Programme)を拡大。
- 3歳以上の子どもたちは、家庭環境が整っていれば、すべて自宅での療養が認められる(地域または病院の小児科医による遠隔医療評価を受ける)。
- 生後3カ月から3歳未満の乳幼児も、病院で在宅療養に適していると臨床的に評価された後に、在宅療養が認められる。
- COVID-19に感染した生後3ヶ月未満の乳児は、引き続き全員が入院。
ワクチン接種およびブースターの順調な進展
- 85%の人がCOVID-19ワクチン接種完了(2回)、18%がブースター接種済。
- 60歳から69歳の高齢者の94%、70歳以上の高齢者の90%がCOVID-19ワクチン接種完了。60歳以上の高齢者の82%がブースター接種済。
子どもたちへの予防接種の拡大
ファイザー社のBioNTech/ Comirnatyワクチンが米国で5歳から11歳までの使用が承認されたことに注目。シンガポールの5歳から11歳までの子どもたちにワクチン接種を拡大することを検討。
医療能力のさらなる強化
- ワクチン接種とブースター接種が順調に進んでいることから、全国予防接種プログラム(NVP National Vaccination Programme)はブースター接種に重点。
- 保健省は2021年12月1日に4つの予防接種センター(VC Vaccination Centres)を閉鎖する予定。これらのVCで働いている医療スタッフは、COVID-19治療施設など、他の分野で必要な人員を強化するために再配置。
予防接種を受けていない人の医療費負担
- 政府は海外旅行から戻った直後に陽性反応が出た人を除き、すべてのシンガポール人、永住権保持者、長期滞在パス保持者のCOVID-19医療費を全額負担。
- ワクチンを接種をしている人には、COVID-19の状況がより安定するまでこれを維持継続。
- 入院治療を必要とする患者の大多数はワクチン未接種者であり、医療資源の負担。
- 2021年12月8日より、自己選択によりワクチンを接種していないCOVID-19患者への有料化を開始。2021年12月8日以降に病院およびCTFに入院した、ワクチンを接種していないCOVID-19患者すべてに適用。ワクチン接種を受けることのできない人のCOVID-19医療費は、政府が全額負担(12歳未満の子どもや医学的理由によりワクチン接種できない人)。
*2021年12月31日までは、完全にワクチンを接種するための時間を確保するため、料金請求なし。 2022年1月1日からは、COVID-19患者のうち、ワクチンを接種していて最近旅行に行っていない人に限り、医療費を政府が全額負担。 - ワクチン接種していない人について、シンガポール人と永住権保持者は、政府の補助金やMediShield Life/Integrated Shield Plan(MSHL/IP)を利用、長期滞在パス保持者は、民間保険など利用にて支払い可能。
安全管理措置(SMMs Safe Management Measures)の調整
同一世帯の外食規制の緩和
2021年11月10日より、同一世帯内5人までのワクチン接種者が飲食店で一緒に食事をすること可能。VDS資格あるも、同一世帯ではない人は、2名までとなります。
ホーカーセンターやコーヒーショップでは、すべての食事客のVDSチェックを行うことができないため、緩和措置適用はなし。追加の管理手段を導入した場合、同様の緩和措置を適用する予定。
飲食店施設の音楽とゾーンサイズ
- 飲食店では、2021年11月10日以降、録音されたソフトな音楽を流すこと可能(ライブ音楽やエンターテイメントは不可)。
- その他の措置としては、全体の入場者数を維持しつつ、集会用の礼拝やライブパフォーマンスなど様々なイベントカテゴリーのゾーンサイズを拡大することが挙げられます。
VDSをより多くの設定に拡大し、「VDS+ART」を試行実施
- ワクチン接種に応じた安全管理措置(VDS)をより多くの環境に拡大。まずは、介護施設にVDSを導入。
- VDSと事前検査の両方を実施できる環境では、安全管理措置(SMMs Safe Management Measures)をさらに緩和することを検討(「VDS+ART」)。すべての参加者は完全にワクチンを接種する必要があり、活動前に現場で有効なARTの陰性結果を提示。
2021年11月10日以降、ActiveSGのスポーツセンターやPAのコミュニティクラブで、管理・監督された環境で一緒にプレーできるようにする。 - 一部のマススポーツイベントおよび一部のMICEイベントにおいて「VDS+ART」の使用を試験的に開始、SMMsの緩和を許可。
ワクチン接種が医学的にできない人に対する措置
- ワクチンを接種することが医学的にできない人は、VDSの対象外。
- 医学的にワクチン接種に不適格な人に対する特例措置は、2021年12月1日から有効。
- 2021年11月15日以降、該当者は一般開業医(GP General Practitioner)の診療所、公的または私的な医療機関を訪れ、付属書Bに記載されている基準を満たすことを条件に、医療上のワクチン接種できないことを証明。医療機関から発行された書面と写真付き身分証明書と一緒に提示することで、VDSの適用が免除。
- Trace Togetherアプリに反映させ、Entryチェックインシステムを書面なしで通過できるように設定。
国境措置の更新
国・地域カテゴリーの見直し
国/地域におけるCOVID-19の状況の定期的な見直しの一環として、様々なカテゴリーの国/地域のリストを更新(2021年11月11日2359時間以降の到着から有効)。
カテゴリー2/3の国の国境措置の変更について
- カテゴリー2/3の国・地域からシンガポールに到着、シンガポールを経由するすべての旅行者(VTLで到着する旅行者を含む)に対して、有効な出発前検査(PDT Pre-Departure Test)として認められる検査の種類を拡大。
- 2021年11月11日2359時より、これらの国・地域からの旅行者の有効なPDTとして、出発前2日以内に行われた専門家によるART検査の陰性結果も使用可能。
*ARTは、訓練を受けた専門家(医療専門家、政府が認めた訓練を受けた専門家など)によって行われなければならない。
ワクチン接種済み旅行レーン(VTL Vaccinated Travel Lanes)の拡大
- オーストラリア、ブルネイ、カナダ、デンマーク、フランス、ドイツ、イタリア、オランダ、スペイン、スイス、英国、米国との間でVTLを開始済。
- 2021年11月15日からは大韓民国との間で相互VTLを開始する予定。
- VTLの対象となる旅行者は、自宅待機通知(SHN Stay-Home Notice)を受ける必要はなし。
その代わり、出発前2日以内に採取したPDTの陰性証明書を提出し、到着後にPCR(ポリメラーゼ連鎖反応)検査を受けること。 - 2021年11月29日より、チャンギ空港とクアラルンプール国際空港(KLIA)間の移動について、マレーシアと共同でVTLを開始。短期滞在者および長期滞在者向けのワクチン付きトラベルパスの申請は2021年11月22日に開始(完全にワクチンを接種した帰国するシンガポール国民および永住者は申請する必要はなし)。
シンガポールとマレーシアは、陸路での移動を対象とした同様のスキームを立ち上げるべく、詳細な協議中。 - 2021年11月29日からフィンランドとスウェーデンにもVTLを拡大し、短期滞在者と長期滞在パス保持者の申請は2021年11月22日から開始。
詳細は、シンガポール厚生省の発表をご確認ください。
CALIBRATED ADJUSTMENTS IN STABILISATION PHASE
https://www.moh.gov.sg/news-highlights/details/calibrated-adjustments-in-stabilisation-phase_8Nov2021