【三浦コラム】何故海外では日本人に騙される人がいるのか?それを防ぐには?

 今回は少しばかり過激な題になりました。
 あえてこの事に触れようと思いましたのは、先日海外生活が20年になる知人との会話の中で、この事が話題になったからです。不思議な事に、海外では日本人が日本人に騙されるケースを時々聞きますし、実際私も顔見知りの人が騙された事もあります。

 私も34年もの月日を海外で過ごしてきた中、ビジネスの場、プライベートの場、色々な方々と色々な場所で、触れ合う機会を持たせていただきました。

 同じ日本人同士の話題の中で、そこにいない誰かが騙されたお話を聞く事もあれば、会話の相手ご自身が、あ!騙されているのでは?とわかる時もあります(勿論ながら、その中には相手との契約をきちんと把握せずに、サービスを受ける側の勘違いにより、騙されたと思い込んでいるケースもございます)。
 何はともあれ、海外生活が長い方で、その様な事を聞いた事のないという方はいらっしゃらないはずです。

 部外者が冷静に考えれば明らかなのに、何故当事者は気付かないのか?
 騙す方の人には色々なタイプがいる様に見受けられますが、騙される人は何か同じ様な特徴が見られます。

・自分で裏を取る、調べる事をしない(ちょっとした労をも厭う)。
・利害と同じくする、同じ組織内に諌めてくれる人がいない。
・よく言えば一途、悪く言えば思いこみが激しい。
・必要以上に特定の人に頼っている。
・最低限必要な外国語も全て他人に頼りきりになっている。
・その国にちょっと慣れて、他人の忠告が耳に入らないようになっている。

 上記の様な傾向がある様に思えます。

 日本にいると曇るはずのない眼鏡も、周りの環境の異なる海外では曇ってしまうと方もいらっしゃるのではないでしょうか?
 海外に住む日本人にも色々な人がいます。皆が皆いい人ばかりとは限りません。
 日本で誰でも無条件には信用しないのに、海外では相手が日本人だと言うだけで、信用してよいのか?と考えると自ずと結論は明らかです。得てしてトラブルは善意の顔をして近づいてくるものです。

 それを避けるにはどういう手があるのでしょうか?

 特に新規進出に関しトラブルを避ける為には、信用のおけるコンサルタント、会計事務所または弁護士事務所を、事前にしかるべきところ(JETRO/邦銀・日本商工会議所等)から紹介して貰い、それら(コンサルタント・会計事務所・弁護士事務所など)に相談料を払って調査する事をお勧めいたします。
 ここで重要なのは、既に調査済みの件も、再確認として謙虚に再度相談する事でしょう。
 日本人はその手の相談料を払うのは経費の無駄と考えてる人が残念ながら多いのが実情ですが、その案件が自分にとって重要であればある程、複数の眼が必要な事は知っておいてもよいと思えます。