【お知らせ】シンガポールの新型コロナウィルス(COVID-19)対策 ルールの変更(規制緩和)

2月16日、大幅なルール変更が発表されました。
主に規制緩和となります。
以下、発表内容をまとめました。
必ず、原文と照らし合わせてご参考ください。

発表要旨

  • オミクロン変異株の感染が広がり、1日2万人の感染者が出ているが、想定の範囲内。
  • 高いワクチン接種率やブースター接種率、ワクチンによる安全管理措置(Safe Management Measures  SMM)により、重症者の数は少なく、重症者の治療のための医療能力も十分確保されているのが現状。
  • 今後数週間、1日の患者数はピークに達するまでさらに増加し、しばらくは一定程度の高さで推移し、その後減少に転じる可能性があり。
  • 医療能力を保護し、重症例への対応と脆弱な患者の保護に資源を集中。病院と介護施設への直接訪問をさらに4週間停止する予定。
  • 既存の健康管理プロトコル、職場におけるテストの実施要件、SMMをさらに簡素化。
    a. 軽症であれば、プロトコル2の初期対応医師が管理する年齢層を拡大。
    b. プロトコル3のモニタリング期間の短縮と検査要件の簡略化。
    c. 義務化された定期検査(Rostered Routine Testing  RRT)を、必要最小限の業種に集中。
    d. SMMを 5 つに合理化。
    e. 国・地域の分類を簡素化と入国検査対策を合理化。

現状について

  • この1週間、1日の患者数は平均約11,000人と高水準で推移。
  • 患者の大半は、軽症か、あるいは全くない症状のない状態。
  • 入院中の患者数は約1,400人。
  • 病院では、COVID-19以外の患者ケアに支障が出ないようにし、重症のCOVID-19患者をケアするためにベッドの収容力を高めているところ。
  • 入院患者のうち約70人は12歳以下の子ども。
  • 現在、0歳から4歳の子どもの感染率は人口10万人あたり約243人、5歳から11歳の子どもの感染率は約258人と、高い水準。
  • 12歳から19歳の感染率が最も高く、人口10万人あたり約269人。
  • 公立・私立病院での小児病床の増床はもちろんのこと、COVID-19治療施設の病床を小児とその介護者のために積極的に転換。
  • 重症や小児多系統炎症性症候群(MIS-C Multisystem Inflammatory Syndrome in Children associated with COVID-19 infection)症例の割合は、小児感染症1,000件中1件程度。
  • 小児へのワクチン接種は、このような症例のリスクを低減するのに役立つ。
  • 医療システムの全体的な状況は安定。
  • 現在、23例がICU、140例が酸素補給を必要。過去28日間で、ICUケアと酸素補給を必要とした症例はそれぞれ0.04%と0.3%。

病院・介護施設等への訪問の停止について

  • 2022年2月20日までの4週間、すべての病院(病棟)と老人ホーム(以下、ホーム)への直接訪問を停止。
  • 医療従事者や弱者を保護することが引き続き重要であるため、対面訪問の停止期間をさらに4週間延長し、2022年2月21日から3月20日(両日とも含む)とし、2週間後に中間見直し。
  • 例外的なケース(患者や居住者が重篤な状態にある場合など)については、病院や施設に面会を許可する裁量権あり。これらの訪問者は、引き続き訪問者管理措置の対象。
  • 病院とホームは、患者や入居者が大切な人とつながりを保てるよう、電話やビデオ通話などの代替コミュニケーション手段も引き続きサポート。

別紙Aを合わせてご参照
https://www.moh.gov.sg/docs/librariesprovider5/default-document-library/annex-ad14e30709e1540abaefc632617a1bbd1.pdf

ホーム入居者の回復について

  • 老人ホームでのオミクロン症例の大半は症状が軽く、一般に病院やCOVID-19専用介護施設で提供されるレベルの医療を必要とせず、住み慣れた環境から離れることは、老人ホームの入居者にとって苦痛であり、ケアに支障をきたす可能性があり。
  • 2022年2月16日から、無症状または軽症の感染者(ワクチン完全接種)、その敷地内で、他の非感染者の入居者から隔離して介護することができるように、老人ホーム側を支援。
  • COVID-19に感染している一般的な健康状態の入居者が、そのニーズを最もよく理解している介護施設にて、安全に回復。
  • リスクが高いと評価された入居者、または臨床的悪化の兆候が見られる入居者は、さらなる管理のために適切な介護施設に引き続き搬送。

プロトコルの改訂

  • プロトコル2の適用をより多くに拡大
  • 2022年2月16日からは、ワクチン接種の有無にかかわらず3歳から69歳のすべての患者と、70歳から79歳の完全ワクチン接種者は、プロトコル2に基づいて初期診断医師にて管理。
    上記年齢層以外の患者は、自宅療養プログラム、またはCOVID-19治療施設や病院などのケア施設にて、引き続きMOHによって管理。
    これにより、COVID-19患者のケアをさらに強化し、急性期医療を必要とする患者のために医療能力を確保。

年齢層別のCOVID-19患者の管理方法の改訂の概要については、別紙Bを合わせてご参照。
https://www.moh.gov.sg/docs/librariesprovider5/default-document-library/annex-b0a917fe44e6740099f43204549ec34dc.pdf

  • 上記変更に伴い、子どもを含む緊急性のない症状を持つプロトコル2の対象者は、病院の救急外来での治療を避け、医療支援を必要とする場合は、初期診断医師または遠隔医療提供機関に相談。

プロトコル3 濃厚接触者についての変更点

現在MOHによって特定された陽性症例の濃厚接触者は、プロトコル3に仕分け。
これらの人々には健康リスク警告(Health Risk Warning  HRW)が発行され、発行日から7日間続き、住居を離れる場合はARTにて毎日の自己検査体制。
しかし、自己検査で陽性となったケースの濃厚接触者は特定できないため、HRWが発行されない。

2022年2月18日より、プロトコル3について2つの重要な変更を導入。

  1. プロトコル3に基づいてMOHが特定した濃厚接触者について、健康リスク警告(Health Risk Warning  HRW)に代わって健康リスク通知(Health Risk Notice  HRN)を導入し、命令から勧告に変更。
    HRNを発行された人は、モニタリング期間中の自己検査を容易にするため、指定された自動販売機で引き続きART検査キットを入手可能 。
  2. オミクロン変異株感染者は潜伏期間が短いため、自己監視期間は7日間から5日間に短縮。すでにHRWを受け取っている人は、既存のモニタリング期間を完了する必要あり。

MOHからHRNを受け取ったかどうかにかかわらず、最近、症例に触れたことを自覚している人は、プロトコル3に従うこと。
特に、人混みに行く場合やウイルスに弱い立場の人と接触する場合は、社会活動を控え、健康状態を把握し、自己ART検査を行うべき。

定期検査制度の合理化

2022年2月18日から、定期検査( Rostered Routine Testing RRT)体制を合理化し、重症化しやすい脆弱なグループに関わる業種と生活に必須サービスのみ継続。現在RRTを実施しているその他のセクターは、2022年2月18日からテストを継続する必要なし。

安全管理措置(Safe Management Measures SMM)について

複雑になりすぎたCOVID-19のルールを簡素化・合理化。

SMM を合理化し、最も重要で効果的な 5 つの対策に絞り込み、より分かりやすく、遵守しやすいものに。

別紙C を合わせてご参照。
https://www.moh.gov.sg/docs/librariesprovider5/default-document-library/annex-ce72b7c0175df44e4a0824fa82abf798c.pdf

2022 年 2 月 25 日以降、以下の合理化された SMM を実施。

グループのサイズ

懇親会の許容人数は5人のまま。1世帯あたりの訪問者数の上限を、1日5名から、1回あたり5名に変更。

マスク着用

変わりなし。新たな例外もなし。

職場での条件

在宅勤務が可能な従業員のうち、50%まで出社可能を維持。
ルール合理化の一環として、職場の要件を一般のSMMのものと一致させる。
例えば、マスクをしている社員は、職場内で1mの安全距離を保つ必要なし。
職場での懇親会は、1回につき5名までなら再開可能。
従業員の職場間の行き来は制限を撤廃。

安全な距離の維持

マスク装着環境において、個人またはグループとの安全な距離の取り方は推奨されるが、義務づけられることはなし。
マスクなしの環境では、引き続き安全な距離の取り方が必要。
安全な距離が要求される場合、1メートル。

人数の制限

イベントタイプに人数制限を固定するのではなく、会場の収容人数に応じて人数を設定する方法に移行。
2022年3月4日から、宗教行事、ビジネスイベント、メディア会議、葬儀行事、結婚披露宴、マスク着用での教室[*]などのイベントに対する特定のイベントサイズ制限を解除。
マスクや予防接種による防護がメインとなるため、ゾーニングの要件も撤廃。
[*] 自宅以外で行われるもの。自宅での儀式の場合、参列者は10名まで、または非居住者は5名まで(どちらか多い方)。 自宅での葬儀の場合は、現行の30名までの参列者という取り決めのまま。

ただし、より感染リスクの高い大規模なイベントや環境については、念のため定員制限あり。
アトラクション、クルーズ、MICE、大規模な業務系イベント、大規模な舞台芸術会場やスポーツ競技場など。

ショッピングモールや大型単独店など、その他の環境では、現在の密度制限である1人10sqmは、最大収容人数の50%に。1,000人を基準。

1,000人以下、定員制限を受けることなし。
1,000人を超える場合(マスク装着)は、50%の定員制限を受けることに。
マスクなしのイベントについては、1メートルの安全距離の要件と一般的なグループサイズに準拠。

別紙Dを合わせてご参照。
https://www.moh.gov.sg/docs/librariesprovider5/default-document-library/annex-dd875d4325aa749ec8e1246c0a8c59c34.pdf

ワクチン接種別の安全管理措置(VDS)

2022年2月25日より、ワクチン未接種の12歳以下の子どもは、同一世帯でなくとも、グループで施設に入ったり、VDSを設けた活動に参加すること可能。

スポーツの再開

2022年2月25日から、すべてのスポーツは、監督・運営されるスポーツ施設(例:ActiveSG施設や承認された民間施設)において、30名までの完全ワクチン接種者(選手、コーチ、審判などを含む)で行うことが許可。
スポーツ活動の前後および休憩時間には、一般的なSMMが適用。
参加者全員が完全ワクチン接種者である限り、追加の検査は要求されない。
参加者はスポーツ活動のために、到着する前に自己検査を行い、陽性反応が出た場合、あるいは症状が出た場合は自宅待機すること。

入国措置の更新

国・地域区分と入国措置の合理化について

国・地域の分類を簡素化。
既存のカテゴリーII、III、IVは、単一の一般旅行カテゴリーに統合。

ワクチン接種渡航(Vaccinated Travel Lane  VTL)で到着した完全なワクチン接種済の旅行者は、引き続き隔離のない入国措置。当面の間、感染率が非常に低いカテゴリーIの国・地域からのすべての旅行者は、引き続き隔離不要の旅行手配を利用すること可能。また、COVID-19の状況が進展しており、入国者に対してより厳しい入国措置が必要な国/地域については、新しい制限カテゴリーを作成。

2022年2月21日2359時以降に到着する旅行者の入国措置を以下のように簡素化。

  • 渡航歴の要件を14日間から7日間に短縮
  • オミクロンの潜伏期間の短さを考慮し、SHN期間をすべての国・地域のカテゴリーで7日に統一。
  • VTLで到着した旅行者に対する検査体制の強化は中止。
  • VTLおよびカテゴリーIの渡航者は、到着時にPCR(ポリメラーゼ連鎖反応)検査を行う必要なし。 代わりに、シンガポール入国から24時間以内に、シンガポール各地にある検査センターでSSS(supervised self-swab)ART[*] を受けること。
    *旅行者はOAT SSS ARTを受けるためにクイックテストセンター(Quick Test Centres  QTC)またはコンバインドテストセンター(Combined Test Centres  CTC)に行く必要があり。QTCまたはCTCでの検査予約のためのウェブリンクは、シンガポール入国時に旅行者に発行される検査通知書に記載。旅行者はOATの検査結果を受け取る前に自己隔離を行い、検査会場へは自家用車で移動。体調が悪い場合は、自家用車でクリニックに行き、医師の診断。
  • ワクチン接種済みロングステイパス保持者[*](労働許可証=Work Permit保持者を除く)は、シンガポール入国に際してワクチン接種済トラベルパス(Vaccinated Travel Pass  VTP)または入国許可証を取得する必要なし。ただし、入国時に入国保健措置を遵守する必要があり。

別紙Eを合わせてご参照。
https://www.moh.gov.sg/docs/librariesprovider5/default-document-library/annex-e.pdf

ワクチン接種済旅行をさらに促進するため、VTL の割り当てを復活させ、段階的に増加。VTL(航空)割当は、即時、完全に回復。VTL(陸路)枠は2022年2月22日から完全復活(バスチケットの追加販売は2022年2月16日から開始)。

VTLの復活と拡大

香港との新たなVTL、延期されていたカタール、サウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)とのVTLも開始。これら4つの国・地域からの旅行に対するVTPの申請は2022年2月22日10:00時に開始され、2022年2月25日から実施。

シンガポールとインドネシア間の双方向の隔離不要の旅行が、ビンタン島とバタム島からのVTL(海上)の就航により再開。
VTL(Sea)は、ビンタン島とバタム島の特定のリゾートへ。
VTPの申し込みは2022年2月22日10:00時に開始され、最初のフェリーの旅は2022年2月25日に行われる予定。

別紙Fを合わせてご参照。
https://www.moh.gov.sg/docs/librariesprovider5/default-document-library/annex-f.pdf

詳細は、シンガポール厚生省のプレスリリースをご参考にしてください。
RESETTING OUR MEASURES TO LIVE WITH THE OMICRON VARIANT
https://www.moh.gov.sg/news-highlights/details/resetting-our-measures-to-live-with-the-omicron-variant_16Feb2022