【お知らせ】シンガポールの新型コロナウィルス(COVID-19)対策 多くの規制撤廃、より通常の生活へ

シンガポールでは、4月22日に今月26日からの大幅な規制緩和の発表が行われました。
今回は多くの規制が撤廃され、これにより、以降の生活はコロナパンデミック前により近づきます。
日本からシンガポールに入国するための事前検査も撤廃され、シンガポールに住む日本人にとっても一時帰国がより容易になります。

以下、発表内容をまとめました。
必ず、原文と照らし合わせてご参考ください。

市中規制・国境措置のさらなる緩和へ

  • 市中規制・国境措置の緩和を発表して3週間、1日の感染者数は減少を続け、安定。
  • いくつかの市中対策と渡航対策のさらなる緩和を進める自信となり、平常状態への復帰に向けた重要な一歩。
  • ただし、パンデミックは終了しておらず。今後のリスクを認識し、ワクチン接種やブースターなど、必要な予防措置を取り続ける必要があり。
  • また、新たな変異株が発生した場合や公衆衛生の状況が悪化した場合などを常に警戒し、対応できるようにしておく必要があり。

現状について

  • 1日の患者数およびCOVID-19による入院数は、この1週間で着実に減少。
  • 1日の患者数の7日平均は、ピーク時の約18,300人から、この1週間で3,100人未満に減少。注目は、入院患者数がピーク時の1,726人から266人に減少。
  • COVID-19関連の集中治療室(ICU)患者数は、現在一桁台。重症化も低い水準で推移。
  • 過去28日間で、ICUでの治療と酸素補給を必要とした地域別症例はそれぞれ0.03%と0.2%。

The Disease Outbreak Response System Condition (DORSCON)はイエローに変更

  • 状況は改善しており、1日の患者数が減少し安定していること。
  • 高いレベルのワクチン接種によって病気の影響が緩和されていること。
  • ワクチン未接種者や高齢者などの脆弱なグループを除いて、病気は通常軽症であること。
  • SMMが徐々に緩和されていること。

よって、DORSCONレベルはオレンジからイエローに引き下げ。

Safe Management Measures(SMM1~5)枠組み

2022年4月26日より、以下変更

1、グループサイズ

グループサイズの制限なし。
1世帯あたりの訪問人数の上限(従来は10名)も撤廃。

2,マスク着用

公共交通機関を含む外出時の屋内では、引き続きマスク着用が義務づけ。
屋外でのマスク着用はこれまで通り任意。
屋外の人混みでは、これまで通り当社のマスクを着用推奨。

3、職場の要件

すべての労働者が職場に復帰可能。
これは、現在の在宅勤務可能者の75%という制限から引き上げ。

屋内におけるマスク着用義務にかかわらず、労働者は職場でマスクを外すことが可能。
・他人と物理的に接触しない場合
・顧客と対面する場所でない場合。
職場に戻る労働者が増える中、ある程度の柔軟性は確保され、誰もが社会的責任を果たし、マスクをしていない間は他人との適切な安全距離を維持すること。

雇用主は在宅勤務や時差出勤などの柔軟な勤務形態を職場に残し、推進することを推奨。

4、安全な距離(セーフディスタンス)

個人間やグループ間のセーフディスタンス不要。

5、収容人数の制限

定員制限を撤廃。
*ダンスなどを伴うナイトライフビジネスは、引き続き75%の定員適用。

別紙Aを合わせてご参照
https://www.moh.gov.sg/docs/librariesprovider5/pressroom/press-releases/annex-a6df59fab76fa4dfe9ec40506b009e59d.pdf

VDS( ワクチン接種別SMM Vaccination-Differentiated SMMs)の運用を大幅削減

ワクチン接種率は、対象人口の96%と世界でもトップクラス。
患者数や入院数が着実に減少しているため、病院や医療従事者は、COVID-19以外の患者による臨床業務の負担増に対応するよう調整。

VDSを緩和できる状況。

2022年4月26日から、VDSは以下を除くすべてから撤廃。

1-参加者が一度に500人を超えるイベント。
2-ダンスをすることを目的としたナイトライフ施設。
3-飲食店(レストラン、コーヒーショップ、ホーカーセンターを含む)。

飲食店については、VDSは引き続き必要、ただし店舗は顧客に対するVDSチェックを行う必要なし。これは、既にホーカーセンターやコーヒーショップの場合移行済み。
食事をする個人が規則を遵守する責任。

飲食店では、予防接種を受けた人だけが食事をしていることを確認するために、無作為の抜き打ち検査を引き続き実施。

労働省(MOM  Ministry of Manpower)が実施する労働者ワクチン接種対策(WVM  Workforce Vaccination Measures)を撤廃

雇用主が職場の安全衛生と事業継続の理由から、雇用法に従って従業員に対するワクチン接種関連の指示を継続して実施する柔軟性を持つべき。*詳細については、MOMから発表される予定。

健康リスク通知(HRN  Health Risk Notices)の停止

状況が改善されたことを受け、保健省(MOH)は2022年4月26日から濃厚接触者へのHRNの発行を停止。
COVID-19に感染した人は、家庭内接触者の詳細をオンラインで提出する必要なし。

TraceTogether(TT)、SafeEntry(SE)の利用を段階的に縮小

HRNが発行されなくなるため、COVID-19の感染者は2022年4月26日からTTデータのアップロードやTTトークンの提出不要。
入場時にVDSチェックが必要な常時500人以上の大規模イベントや一部のナイトライフ施設を除き、ほとんどの会場でTTアプリケーションやトークンを使ったチェックインが不要。

  • TT/SE機能は、これらのVDSチェックを行う手段として維持。また、新たにコンタクトトレイスとVDSチェックを再度行う必要がある場合、迅速に対応できるようにするため、TT トークンの保存とともに、TT アプリケーションを携帯電話に保存しておくことを強く推奨。
  • (2021年2月2日に国会での説明)TTまたはSEのデータは、警察官および法執行官が重大な犯罪に関する犯罪捜査および手続きのために引き続き使用すること可能。これはCOVID(臨時措置)法に規定。

複合テストセンター(CTC  Combined Test Centres)とクイックテストセンター(QTC  Quick Test Centres)での無料コミュニティARTテストと週末の急性呼吸器感染症(ARI  Acute Respiratory Infection)テストの中止

これまで、オミクロンの波が押し寄せていた時期には、GPクリニックやその他の医療機関の負担を軽減するために、CTCとQTCで無料のコミュニティART検査と週末のARI検査を実施。
症例数が減少し、公衆衛生準備診療所(PHPC  Public Health Preparedness Clinics)の負荷が緩和されたため、2022年4月26日以降、これらの無料検査は終了。

有料のART検査は、引き続きCTC/QTC、GPクリニック、またはテレARTプロバイダーを通じて受けること可能。

シンガポールに渡航する出発前テストの撤廃

  • 現状として、既にワクチン接種済み旅行フレームワークを立ち上げ、すべてのワクチン接種済み旅行者が、隔離(SHN  Stay-Home Notice)や入国許可申請なしでシンガポールに入国可能済み。
  • 陸路チェックポイントに到着するワクチン接種済みの旅行者は、出発前または到着後にCOVID-19検査を受ける必要なし。
  • 空路または海路にて到着する旅行者は、現在シンガポールへの出発前2日以内に出発前検査(PDT  pre-departure test)を受診。

  • 2022年4月26日0001時以降に空港・海路チェックポイントを経由して到着するワクチン接種完了者(ワクチン接種していない12歳以下の子どもも含む)は、シンガポールに向けて出発する前にPDTを受ける必要なし。ワクチン接種完了者は、シンガポール入国時に検査を受ける必要なし。
  • ワクチン接種を受けていない渡航者の入国要件に変更なし。
    シンガポールへの入国を許可された13歳以上の予防接種を受けていないすべての旅行者は、シンガポールへの出発前2日以内にPDTを受け、7日間のSHNを受け、SHN期間終了後にPCRテストを受けること、義務付け。
  • ワクチン接種を受けていない13歳以上の長期滞在者(LTPH  Long-Term Pass Holders)および短期滞在者(STV  Short-Term Visitors)は、例外を除きシンガポールへの入国は不許可。
    例外として ・医学的にワクチンの接種が不適格なLTPH・その他の有効な入国承認を得たLTPHおよびSTV・適切な措置を受けた13歳から17歳までのLTPH。
  • 13歳から17歳のLTPHは、世界的にワクチンが入手しやすくなっているため、2022年7月1日以降に入国する 13歳以上のLTPHは、医学的にワクチンが不適格でない限り、シンガポール入国前に完全なワクチン接種が必要。

マレーシアとの越境バスサービスおよびタクシーの再開について

シンガポールとマレーシアの陸路国境がワクチン接種完了者の旅行者に再開されたことを受け、陸運庁(LTA  Land Transport Authority)は公共交通事業者とともに、2022年5月1日から国境を越えたバスサービスの運行を再開。

来月から、シンガポールのバス事業者は、シンガポールとジョホールバルを結ぶ国境を越えたバスサービスを再開。これには、SBS Transit Ltdが運行するサービス160、170、170X、SMRT Buses Ltdが運行するサービス950、Transtar Travel Pte Ltdが運行するサービスTS1、TS3、TS6、TS8など。

国境を越えたタクシーの運行も2022年5月1日から再開される予定。
ジョホール州へ向かう通勤客は、クイーンストリートのタクシーターミナルでタクシーに乗車するか、越境タクシー・ライセンスを持つタクシー会社を通じて予約すること可能。

2022年4月26日0001時以降に到着する旅行者向け入国措置の詳細については、別紙Bを合わせてご参照。
https://www.moh.gov.sg/docs/librariesprovider5/pressroom/press-releases/annex-b8cca4e7751944fe48c27a475313bda7f.pdf

最新の国境措置の要件は、SafeTravelのウェブサイト(https://safetravel.ica.gov.sg)で確認可能。

外国人労働者の市中訪問の拡大

  • 2022年4月26日から、移民労働者は平日は最大25,000人、週末と祝日は最大50,000人、1回につき最大8時間、市中を訪問可能。
    これは、現在の平日15,000人、週末および祝祭日30,000人という割り当てから増加。
  • ほとんどのVDSの解除に伴い、ワクチン未接種の移民労働者も市中訪問可能に。
    ワクチン未接種の移民労働者は、レクリエーション・センターに行く前に、許可申請や Pre-Visit Tests を受ける必要なし。
  • 人が多く集まる場所での過密状態を管理するため、外国人労働者は、引き続き外出許可を申請し、市中で選択した場所を示す必要あり。
    MOM は、申請者数を監視し、集会のホットスポットになりそうな場所で定期的なチェックを継続。

ブースターワクチン接種

  • 免疫力の低下を考慮に入れて、一次接種を終えた12歳以上の回復者にブースター接種を推奨。
    このブースターは、一次接種終了後9カ月を超えてはならず、また、感染後28日以上経過してから受ける必要あり。
  • 2022年6月1日以降、これらの感染回復者は、ワクチン接種完了の状態を維持するために、最後の一次ワクチン接種から9カ月以内にブースターを受ける必要あり。
    接種センターでは、午後7時までにブースターを接種可能。
  • 60歳~79歳については、2回目のブースター接種を推奨しておらず、ただ希望があれば接種すること可能。
    2回目のブースターワクチン接種は、1回目のブースター接種後約5ヶ月後に行うこと。
    これは、特定のグループ(80歳以上、高齢者施設居住者、医療弱者)に対する2回目のブースター接種を先に推奨したことに加え、さらに追加。
    60歳以上の方は、午後7時までにmRNAワクチンを提供している予防接種センターで2回目のブースターを受けること可能。

ワクチン接種センターの集約化

2022年4月21日現在、総人口の92%以上が一次接種を完了し、73%がブースターの接種済み。
この数週間、接種回数は着実に減少しており、MOHは2022年5月末からワクチン接種センター(VC)の数を徐々に減らし、リソースを統合し、これらのスペースを他の用途に解放する予定。

別紙Cを合わせてご参照
https://www.moh.gov.sg/docs/librariesprovider5/pressroom/press-releases/annex-c9d8fa9fb835f430ca1bf510d6ff88b96.pdf

旧ホン・カー・セカンダリースクールとラッフルズ・シティ・コンベンションセンターのVCは、引き続き運用。
COVID-19のワクチン接種については、引き続き、複数の共同検査・接種センターにリソースを集約することで、確実な接種が可能。

閉鎖の詳細については、https://www.vaccine.gov.sg/locations-vcs をご参照。

シンガポール渡航者のためのワクチン接種とブースター

以前、短期渡航者がシンガポールでCOVID-19のワクチン接種とブースターを有料で受けられるようにすることを発表。
Kwong Wai Shiu病院のHealthway Medicalにて、民間ワクチン接種プログラム(Private Vaccination Programme PVP)のもと、Modernaワクチンの接種を受けることが可能。

PVPに参加するクリニックは順次増加。

参加クリニックのリストは、https://www.vaccine.gov.sg/locations/pvp

救急外来のキャパの確保

  • 救急外来(Emergency Departments:ED)に負担をかけないように、一般の方々に注意。
  • 救急外来での医療行為は、重症または生命を脅かす緊急事態の患者に限定されるべき。
  • 緊急性のない患者は、初期対応クリニックで治療を受け、救急外来を混雑させ、重症で生命を脅かす状態の患者の治療を遅らせることがないよう。
  • 救急医療センターのリソースを確保するため、COVID-19の検査が必要な人、または症状が軽くCOVID陽性と判定された人は、まず通常の初期対応医またはMOH認可の遠隔医療プロバイダーへ。
  • ワクチン接種の有無にかかわらず、有効なGP/ポリクリニックの紹介なしにCOVID-19検査を目的として、あるいは緊急ではないCOVID-19治療を目的として救急病院に来院した患者は、救急治療費が必要。

詳細は、シンガポール厚生省のプレスリリースをご参考にしてください。
FURTHER EASING OF COMMUNITY AND BORDER MEASURES
https://www.moh.gov.sg/news-highlights/details/further-easing-of-community-and-border-measures